○〔ゼノブレインAI解析〕日米貿易協定発効で牛肉価格はどうなる?

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 日米間の農産物や工業品などの関税を撤廃・削減する貿易協定が国会で承認され、2020年1月に発効する見通しになった。日本への影響としては、米国産牛肉などの輸入価格低下や工業製品の米国向け輸出拡大が予想されている。AIによるニュースと企業決算の解析サービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」で「日米貿易協定発効」のニュースを分析すると、概ねこうした予想に沿う結果が示された。ただ、牛肉価格の動向については解釈が難しい予測が出た。
 日米貿易協定では米国から輸入する牛・豚肉、小麦、ワイン、乳製品などの関税が大幅に引き下げられ、安い農畜産物が大量に日本に入ってくるとみられている。ゼノブレインは、焼肉チェーンを展開する企業や小麦粉を原料に使用する菓子メーカーなどの増益、ワイン輸入会社の増収予想を示した。また、楽器や眼鏡、自転車部品メーカーも輸出拡大で増収が予想された。高い関税が維持されたコメについては影響なしと判断したもようで、関連事項の提示はなかった。想定される影響をほぼ網羅した予測と言えるだろう。
 悩ましかったのは、牛肉の価格動向だ。ゼノブレインは、日本による米国産牛の輸入増加は世界的に見ると牛肉価格の上昇要因になるとして、外食各社の減益を予想した。日本国内の米国産牛肉の価格は関税が低くなる分、大幅に値下がりすることが確実だが、世界全体の牛肉価格は上昇する可能性があるとするAIの指摘には注意が必要だろう。日本の輸入拡大が世界の牛肉価格をつり上げるほどのインパクトを与えるのか疑問もあるが、協定発効後の実際の価格の動きに注目したい。

【注】ニュース解析結果はゼノデータ・ラボ社のAIサービス「ゼノブレイン」によるもので、詳しくはhttps://xenobrain.net/jiji/2019/12/16/へ。本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。時事通信はゼノデータ・ラボ社に出資しています。

【2019年12月16日 時事通信社提供 】
※本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しております。
※ 時事通信社との提携記事 〔ゼノブレインAI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。