○〔ゼノブレインAI解析〕新機能スタート、予想シナリオの確度をスコア表示

721

膨大なニュース記事と決算データをAI(人工知能)を使って解析し、世界で起きるさまざまな出来事が日本企業の業績や素材価格に与える影響を予測するサービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」に新たな機能が装備された。これまでは分析対象とする事象によって業績に影響がありそうな企業がピックアップされたが、影響の度合いまでは出なかった。新機能の「シナリオ影響スコア」は、業績に影響する確度を数値で表示するもので、利便性が大きく向上した。米国の電子たばこ規制を例に新機能を試してみた。
 米国では若者の間で電子たばこが急速に広がる一方、使用との関連が疑われる呼吸器疾患が多発。一部の州では、購入可能年齢引き上げなどの規制強化に乗り出した。こうした規制が日本企業に与える影響はあるのだろうか。ゼノブレインで分析したところ、米国に店舗があるコンビニが減収となり、リチウムイオン電池の需要が減少するとのシナリオを提示した。
 「シナリオ影響スコア」が示した数値を見ると、規制強化による電子たばこの需要減少が減収要因になると想定されるコンビニの場合、セブン&アイ・ホールディングスが「35.2」、ローソンが「3.3」と、セブンに与える影響の方が大きいという予測になった。この差は米国での売上高の違いが最大の理由だと考えられる。直近の資料によると、セブンは米国で約9000店舗、ローソンはハワイ州に2店舗と大きな開きがある。ゼノブレインは両社の決算資料から売上高に占める米国の構成比、電子たばこの販売比率を読み取り、影響度を算出している。この数値は減収になる確率を示すものではなく、影響が及ぶ確度を最大100の数値で指数化したものだ。スコア算出の根拠となった米国の販売比率などのデータを参照することもできるので、何故そのような予測が示されたのかが理解しやすくなった。
 一方、リチウム電池の需要減少では、電池メーカーや電子部品メーカーの減収要因になるとの予測を示したが、いずれもスコアの値は小さかった。リチウム電池の用途のうち電子たばこ向けが占める比率が低いためだ。これらを合わせて評価すると、米国の電子たばこ規制による日本企業への影響はそれほど大きくないと判断できる。

【注】ニュース解析結果はゼノデータ・ラボ社のAIサービス「ゼノブレイン」によるもので、詳しくはhttps://xenobrain.net/jiji/2020/01/20/へ。本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。時事通信はゼノデータ・ラボ社に出資しています。(了)

【2020年1月20日 時事通信社提供 】
※本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しております。
※ 時事通信社との提携記事 〔ゼノブレインAI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。