新型ウイルス対策でテレワーク導入加速、影響する企業は? 〔xenoBrain AI解析〕

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 新型コロナウイルスの感染を防ぐため、時差出勤や自宅など職場以外で働く「テレワーク」を導入する企業が相次いでいる。東京オリンピック期間中の混雑緩和対策としても注目を集めるテレワークの広がりは、どのような企業の業績に影響を与えるのか。AI(人工知能)によるニュースと企業決算の解析サービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」で新型ウイルス関連記事を分析すると、業績にマイナスの影響を与えるシナリオが多数提示される中、幅広い企業にプラスの影響が及ぶテーマとしてテレワークの利用拡大がピックアップされた。IT機器メーカーをはじめ、関連システムを提供する企業の売り上げ増加につながりそうだ。

テレワーク推進による企業業績への影響ツリー
xenoBrainから一部抜粋

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 テレワークは「Tele(離れたところで)」と「Work(働く)」を組み合わせた言葉。リモートワークとも呼ばれ、新型コロナウイルスの問題が深刻化する前から注目を集めていた。今年から本格的にスタートした「働き方改革」では、通勤時間削減や子育てと仕事を両立できる就労形態と位置づけられている。台風や地震など災害発生時の対応策にもなり、東京五輪期間中に予想される交通機関の混雑緩和対策として導入する企業も多い。総務省の調査によると2018年にテレワークを導入している企業は19.1%で、特に大企業での取り組みが進んでいる。

 こうした中で今回の新型ウイルスによる肺炎感染の拡大がテレワークへの関心を一段と高めることになった。NTTグループは、国内の従業員約18万人を対象にテレワークや時差出勤を促す取り組みを実施。NECやソフトバンク、ヤフーなど多くの企業が同様の対策を打ち出している。自治体では東京都が約1万人の職員を対象に実施する方針で、総務省は全国の自治体に対し、地域の実情に応じてテレワークを取り入れるよう求めた。

 テレワークは、自宅のほか、企業が通常の勤務地以外に設置したサテライトオフィス、あるいは民間のシェアオフィスで、パソコンやタブレット端末などを使って業務を行う。まずはIT機器が必要になるが、それ以外に重要情報を安全に取り扱うためのセキュリティ対策が不可欠であり、多くの人が情報を共有したりコミュニケーションするためのソフトウエア、テレビ会議システム、クラウドサービスなど関連する製品・サービスは多岐にわたる。

 AIを活用して経済予測を行うゼノブレインの分析でも、「リモートワーク推進」が多数の企業にとって業績拡大要因になるとのシナリオが示された。売り上げ増加につながる影響度が大きかったのは「テレワーク導入支援サービス需要増加」で、安全性の高いネットワーク環境を提供する企業やテレワーク用ソフトを手掛ける企業などがピックアップされた。このほか「クラウド需要増加」「テレビ会議システム需要増加」「パソコン・周辺機器需要増加」も予測した。

 一方、業績にマイナスの影響が及ぶと予測された企業もあった。中国でも新型コロナウイルスの影響でテレワークが活用されているが、テレビ会議を行うと多くの従業員がパジャマ姿で参加したという話も伝えられている。ゼノブレインはテレワークが広がると、服装や化粧にこだわらない会社員が増えるとの連想を働かせたもようで、「化粧品需要減少」「紳士衣料需要減少」のシナリオを示し、関連する企業の減収要因になると分析した。ただ、売り上げ減少につながる影響度は「中程度」で、それほど大きな打撃にはならないとの判定だった。

 政府は2017年から五輪開会日の7月24日を「テレワーク・デイ」に指定し、企業に導入を呼び掛けてきた。今年は五輪本番を迎えるため強力な普及促進策を展開する方針。テレワーク関連企業は株式市場でも人気化しており、今後も注目を集めそうだ。

【2020年2月25日 時事通信社提供 】

《リモートワーク推進による業績へプラスの影響度が高い企業》
・9437 NTTドコモ
・3774 インターネットイニシアティブ
・3915 テラスカイ
・7984 コクヨ
・1973 NECネッツエスアイ


【注】
※ 本記事は、AIがアルゴリズムにより解析した結果を表示しております。また、登場する企業の総合的なリスク要因を鑑みた評価ではなくあくまで特定のトピックから受ける影響を予測しております。
※ 本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。
※ 本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しておりますが、タイトル等一部表現を変更している箇所がございます。
※ 時事通信社との提携記事 〔xenoBrain AI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。