経済統計をAIで日次予測、トレンドの変化点に着目〔xenoBrain AI解析〕

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大量のニュースや決算情報をAI(人工知能)で解析し、上場企業の業績を予測するサービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」に新たな機能が加わった。日銀の企業短期経済観測調査(短観)などの主要経済統計を日々推計する「xenoIndex(ゼノインデックス)」。月次や四半期ごとの統計を発表前の段階から毎日予測することで、トレンドの「変化点」をいち早く捉えることを目指して開発された。新型コロナウイルスの感染第2波も懸念される中、投資や経営の判断を行う際の材料になると位置づけられる機能だ。

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日次予測の仕組みを簡単に紹介すると、ゼノブレインで利用しているAI解析技術を使い、1日分のニュースを「設備投資」や「建設需給」などの細かい要素に分解し、それがプラス・マイナスのいずれの方向にどの程度影響するかという「経済状況ベクトル」を導き出すのがポイント。その上で各要素の結果を総合して日銀短観などの日々の予測値を算出している。当初は日銀短観(大企業・製造業、先行き業況判断DI)のほか、内閣府の「景気ウォッチャー調査」(現状判断DI、季節調整値)など6指標が対象だ。

四半期ごとに発表される日銀短観を例にゼノインデックスの予測を見てみよう。4月1日に発表された3月短観では、新型コロナの感染拡大を懸念して、先行き業況判断DIが前回のゼロからマイナス11に大幅に悪化した。ゼノインデックスの日々の予測値は、2月1日時点がプラス2.5で、2月3日から急速に低下し、発表前日の3月31日にはマイナス0.6に下落。ゼノインデックスは分析対象とする経済統計の数値自体を予測するものではないため、予測値と実績値は乖離しているが、トレンドの変化は捉えていた。

さらに7月1日発表の6月短観。先行きDIはマイナス27と、3月短観から一段と悪化した。ゼノインデックスの予測値は4月に入ってもしばらく低下し、4月下旬から5月末にかけて横ばい状態、6月に入ると底を打って改善傾向を示している。この動きを「6月が底で今後は緩やかに回復する」と読み取ることもできるが、違った解釈も可能だろう。始まったばかりのサービスなので、今後の予測値と統計結果の推移を確認したい。

日銀短観のAI日時予測グラフ

【2020年7月6日 時事通信社提供 】

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【注】
※ 本記事は、AIがアルゴリズムにより解析した結果を表示しております。また、登場する企業の総合的なリスク要因を鑑みた評価ではなくあくまで特定のトピックから受ける影響を予測しております。
※ 本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。
※ 本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しておりますが、タイトル等一部表現を変更している箇所がございます。
※ 時事通信社との提携記事 〔xenoBrain AI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。