健康増進法施行により飲食店は全面禁煙化。企業業績への影響は? 〔xenoBrain AI解析〕

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今年4月1日から飲食店などを原則禁煙とする改正健康増進法が全面的に施行された。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため臨時休業や営業時間を短縮する飲食店が相次ぐ中、さらなる客離れにつながる可能性もある。企業にはどのような影響が及ぶのか。AI(人工知能)を活用して経済の将来を予測するサービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」で分析したところ、業績にプラスの影響があると指摘された企業は皆無だった。

 改正健康増進法は2018年7月に成立し、段階的に施行されてきた。これまでは学校や病院などの敷地内が原則禁煙だったが、今回の全面施行で一部の例外を除き居酒屋や映画館、パチンコ店、企業のオフィスなど多くの人が利用する施設の屋内は禁煙が義務づけられた。

 ゼノブレインは、マイナスの影響がある企業として、たばこメーカーをピックアップした。ただし、影響度の大きさを示すスコア(最大値100)は「11.3」と「MID(影響度中)」の判定だった。日本たばこ産業の調査によると、日本人の喫煙率のピークは1966年の49.4%(うち男性83.7%)で、その後は低下が続き、2018年は17.9%(同27.8%)にまで激減。このためAIは、国内での禁煙推進による影響は限定的なものにとどまると判断したようだ。

 たばこメーカー以外では、「たばこ需要減少 → 自動販売機需要減少」や「たばこ需要減少 → がん患者数減少」のシナリオから、自販機やがん治療に関連する薬剤の需要減少を指摘し、これらの事業を手掛ける企業の減収要因になるとの予測を示した。影響度はいずれも10.0未満の「LOW(影響度小)」だった。

 一方、外食産業に対するマイナスの影響も考えられるが、そうした指摘はなかった。また、分煙設備などの需要増加によってプラスの影響を受ける企業が存在する可能性もあるが、売上高や利益の拡大につながるシナリオは示されなかった。既に店内での禁煙や分煙を導入する飲食店が増えているため、改正法施行の影響は小さいと推測したとみられる。

日本の健康増進法が施行された際の企業業績への影響
xenoBrainより一部抜粋

【2020年5月18日 時事通信社提供 】

《日本健康増進法施行による影響が中程度の企業》
・2914 日本たばこ産業
・2479 コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス


【注】
※ 本記事は、AIがアルゴリズムにより解析した結果を表示しております。また、登場する企業の総合的なリスク要因を鑑みた評価ではなくあくまで特定のトピックから受ける影響を予測しております。
※ 本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。
※ 本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しておりますが、タイトル等一部表現を変更している箇所がございます。
※ 時事通信社との提携記事 〔xenoBrain AI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。