○〔ゼノブレインAI解析〕ESG投資拡大、年金コンサル業界にも注目

414

 国際機関や自治体、企業の間で地球環境の改善など持続可能な社会づくりのための事業資金を調達する「ESG債」を発行する動きが活発化している。国際通貨基金によると、世界全体での発行残高は今年8月時点で5900億ドル(約63兆円)と、2015年の7倍を超える水準に急拡大した。AIを活用したニュースと企業決算の解析サービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」によるESGをテーマにした分析では、太陽光や風力、バイオマス発電など再生可能エネルギーの需要増加や年金運用コンサルティングといったESG投資をサポートする企業の増収要因になるとの予測が提示された。
 環境(E)、社会(S)、企業統治(G)の英語の頭文字から名付けられたESG。地球温暖化対策に役立てる「グリーンボンド」と呼ばれる債券発行が増加するとともに、環境に配慮した事業活動を行う企業の株式に投資することも世界規模で活発化している。ゼノブレインの解析では、再生可能エネルギー関連企業のほか、リサイクル事業、紙製容器・生分解性プラスチックなどプラごみ対策関連企業の増収予想が示される一方、石炭の需要減少が指摘された。いずれもESGのうちのEに関係する企業だ。
 一方、SやGと直接結びつく企業の指摘はなかった。ただ、年金コンサルティング需要や環境リスクコンサルティングサービス需要などが増加するとして、信託銀行や環境コンサル企業、IR(投資家向け広報)関連企業の増収につながると予測。また、議決権行使分析需要の拡大も指摘し、増収候補に信託銀行を挙げた。現在のところ、個々の企業がESGをどのように進めているかを評価するのは簡単ではない。この課題に対し、ゼノブレインはESG投資をサポートする企業を提示することで対応した形だ。今後は企業自身によるESG情報の開示が進むとみられており、それに伴いAIの予測結果も充実するだろう。

【注】ニュース解析結果はゼノデータ・ラボ社のAIサービス「ゼノブレイン」によるもので、詳しくはhttps://xenobrain.net/jiji/2019/12/09/へ。本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。時事通信はゼノデータ・ラボ社に出資しています。(了)

【2019年12月9日 時事通信社提供 】
※本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しております。
※ 時事通信社との提携記事 〔ゼノブレインAI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。